デジタルの途中【未来の学校はすでに発生してる件】

 佐藤忠彦(IAMASラボ4期生、トリガーデバイス社長)

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教育というか、学びの場としてのソーシャルサービスがかなり実用的になってきています。
1)3分動画でマスターする初心者向けプログラミング学習サイト - ドットインストール http://dotinstall.com/
→私も利用中で、3分動画という手軽さとTwitterの連携が良いバランスです
2)schoo(スクー) WEB-campus http://schoo.jp/
→こんな人が先生だったらいいのにを実現してます。
3)iUniv http://iuniv.tv/
→今までのe-learingの進化系 沢山のコンテンツ、共有できるメモ等
4)GitHub ・ Social Coding https://github.com/
ソースコードの公開場所やそれを通じたコミュニケーションの場

例えばプログラミング未経験者でも1)でプログラミングの基礎を学び、4)で参考となるソースコードを利用しながら仕事をするという流れが短期間に出来てしまいます。これは、私の想像ではなく日々目のあたりにしている光景です。
現在、10歳くらい年下のメンバーと仕事をしているのですが、三角関数も怪しかった人がアプリをリリースしたり、デザイナー志望の人が顔認識やARのアプリを作ってしまう現実を見ると、自分が大学でコンピュータサイエンスを学んだ事が足枷になっているようにさえ感じます。
コピペプログラマ等と揶揄されようとも、既存のロジックを利用して新しい動くロジックを創る能力は、大げさに言うのであれば、人間の叡智の道です。またコンピュータとそのネットワークを使うと、「作る→作ったモノから(使った人から)のインスピレーションを得る→また作る」のサイクルが加速度的に高まります。
そして、それを素直に出来るのは初心者だったり、専門外の人だったりします。
ネットサービスの成功者の話のお決まりパターンは、初心者だった人が、一念発起してプログラミングを学び、サービスを作って手直ししながら育てたといったタイプが多く、多少の脚色はあるにせよ開発の現場にいてもあり得る話だと思います。

既存のロジックから新しいロジックを創る行為は、極めてアカデミックで科学的なアプローチです。まさに教育機関で学ぶ事の一つといえるでしょう。それが最も威力を発揮するプログラミングという分野と、それを素直に行える人材(初心者や門外漢)のネットワークというのは、単に新しいことを学ぶという事以上の大きな意味を持つのではないかと、年下の社員の脅威の生産性を見ながら日々感じています。