iPhone情報整理術
iPhone情報整理術という本を読んだ。iPhoneを使いこなしたい人への実用書としてすばらしい。私もかなりアプリを買ってしまった。
しつこいが私はPalmユーザだったので、どうしてもPalmとの差が気になる。
本を読んだ後、PalmやPDA全般からiPhoneへの流れは単にデバイスだけの問題ではなく、扱う情報の質やベクトルが変わったのだと*1気が付かせてくれた。
おそらくPalmが目指していたモノは、秘書であり能動的に振る舞うような思想があった。しかし、iPhoneは基本的に受動的なメディアを目指しておりネットを身につけている感覚だ。仮に能動的に動いても、それさえもネット上のサービスである場合が多い。この本の名前が「情報整理術」であることがよく示しているように、iPhoneを使いこなす事は、情報を使いこなす事と同義になる。たぶん、iPhoneの設計思想もネットやクラウドをどれだけ忠実に再現できるかを目指しているんだと思うし、そうであればおそらくニュートンのように負ける事はない。
私は常々、iPhoneのアドレス帳の貧弱さを不思議に思っていたが、下手にカレンダーや他のアプリと連携できるような形にする事はAppleがすべき事ではないと分った。そんな機能を作ってしまったら余計な「思想」が付いてきてしまう。本書のP101からの方法で整備していくといいと思う。*2
本書でも紹介されているDropBoxとEvernoteのあたりの便利さはiPhoneの思想とマッチして最強だろう。逆にRSSリーダとtwitterクライアントの便利さは実生活に害を及ぼすかもしれない。
個人的にはOFFラインが通常であったモノクロ時代のPalmが懐かしい。ベッドの中で心静かに予定などが立てられた。iPhoneだと絶対twitterやってしまうだろう。