Googleの表計算ソフトがでた。私はアイデアとして表計算ソフトというのが大好きで、コンピュータのアプリケーションの中では大発明だと思っている。セルの中に、関数からデータからすべてぶち込んで扱えるというのはまさにコンピュータならではじゃないですか。実際Excelが使えるかどうか?はパソコンが使えるかどうか?と同義に近い。
ちょっと話は逸れて。なんでもそうだけど、人気のあるものはどんどん大きくなったり多機能になったりする。ワーゲンのゴルフなんていまや高級車だし、イラストレータも使わない機能が多すぎる。まさにExcelも同じで、ちょっとした表を作りたいだけなのに出てくるメニューの数といったら目がくらむほどだ。
ちょっとした表を作りたいだけ、それを誰かと共有したい、という要望は今までもあったと思うけど、実際はいびつな方法でしかそれを実現できていなかった。友達で名簿を管理したいとか、家族で家計簿を共有したとか、そんな「ちょっとした事」なのにメールでExcelファイルを添付してぐるぐる回覧するとか、どこか共有スペースにおいて順番に更新するとかそんな感じ。Google Spreadsheetsだったら簡単に表が作れて簡単に共有できる。Googleはそんな人達が作ったシートに対して広告を出したいのだろうな。
あとGoogle Spreadsheetsを触っていて思い出したのは、初めてマッキントッシュFileMakerだとかハイパーカードを触っていたときのようなアプリを手作りする感覚。単機能という制約と、アプリが手作りできる環境(AppleScriptとか)が醸し出していたクリエイティブな雰囲気は今ではすっかり身を潜めてしまった感があるが、それはローカルアプリケーションの世界であってWeb上ではモジュールを使った手作り感が出てきている。簡単なワープロ表計算、データベース、ドローソフトがWeb上で使えて、それぞれの雛形をオンラインで共有したり小技を教えあったり、スクリプトで関連つけて使えたりしたらすごくうれしい。